リビングウィル

※※※9月4日(月)※※※

医療技術の発達は、私たちに自然な形で死を迎えることを許さなくしています。 この様な中、「リビングウィル」という言葉を良く耳にします。 直訳すれば、「生前の意思」です。

人生の終末期にある人が延命措置を希望するか否かの意思をあらかじめ明確にした文書などを「生前の意思」とし、これを「リビングウィル」と呼んでいます。

また、現状では、延命措置を控えて欲しいとの意思表示が多いことから、日本尊厳死協会からは「尊厳死の宣誓書」とも呼ばれています。

日本臨床緊急医学会の調査によると、救急隊員の約16%が心肺蘇生などを希望しない患者に遭遇しているそうです。

しかし、本人や家族から心肺蘇生を望まないと告げられても、つまり、緊急隊員は「リビングウィル」があるからと言って助かる可能性のある患者に対して心肺蘇生をしない訳には行きません。

そこで、日本臨床緊急医学会では、患者が心肺蘇生を希望しない場合の対応手順を作成しています。

①救急隊員が家族から患者のリビングウィルを伝えられても、先ず、心臓マッサージなどを行う。 ②次に、主治医の判断を仰ぎ、心肺蘇生の中止を決定する。

この指針は、医療費の削減を目指したものではないとのことですが、超高齢社会と高度医療の在り方を如実にあらわしています。

死生観」と言われるように、生と死は表裏一体です。 人生の早い段階で自分のリビングウィルを明確にすることで、今日を精一杯生きる人は増えるのでしょうか。

今日は、消防署員の方と話す機会を得て、己を振り返って考えてみました。

己のリビングウィルに直球勝負。