記録的大雨の功罪

※※※7月23日(日)※※※

最近の気象予報やマスコミ報道で、観測史上最大の豪雨、記録的な大雨に見舞われたとと良く聞きます。 日本では、この様な大雨を殴り雨滝落としの雨どざぶりなどと呼びます。

しかし、最近の雨はどう表現したら良いのか分からない位の降りようです。 先般、九州地方を襲った「経験したことの無いような大雨」、昨日は東北地方を襲いました。

これら「経験したことの無いような大雨」による河川の氾濫を見ていると、雨がもたらす水害の恐怖と同時に、雨がもたらす土砂災害の恐怖も感じます。

気象用語で「バケツをひっくり返したような雨」とは、1時間に30㎜以上のことを指しますが、50㎜を超すと辺り一面白くなり、80㎜だと恐怖を感じると言われます。

先日の九州豪雨では、福岡県朝倉市で1時間当たり129.5㎜を記録したとのこと。 やはり、経験したことのない大雨だったんですね。

一方、この九州大雨のニュースを観ていて、フビライハンの指揮の下、日本制服を目指す蒙古軍が2度に渡り博多湾に集結した「蒙古襲来」を考えずにはいられません。

1274年11月(文永の役)と1281年7月(弘安の役)に日本を襲撃した蒙古軍は圧倒的な戦力を有しながら、2度とも九州を襲った暴風雨によって壊滅的な打撃を受けました。

特に「弘安の役」では、総勢14万人とも言われる蒙古軍の大軍が押し寄せ、戦術、戦力、武器全てに劣る我が国は全く勝ち目の無い戦でした。

しかし、7月30日の大型台風の暴風雨により、奇跡的な勝利を得ることになりました。

この神懸かり的な勝利は、我が国に「神風神話」を産み、その後の武士社会や軍国主義を支える精神的存在となりました。

いずれにせよ、今から730年前の丁度今の時期に起こった「経験したことの無いような大雨」が、日本を救ったと思うと複雑な気持ちになります。

経験したことのない大雨に直球勝負。