諸行無常のはかなさ

※※※2月17日(金)※※※

願わくば、花の下にて春死なむ、その如月の望月の頃」、有名な西行の俳句ですが、旧暦の2月16日は、かの西行法師が亡なった日とされています。

元は武門の名家の流れを汲む佐藤義清さとう のりきよ)という北面の武士が、出家して西行を名乗ったと言われています。

NHKの大河ドラマ「平清盛」では、白河院の愛妾にして鳥羽院の中宮であった待賢門院璋子たいけんもんいん たまこ)との出会いが、意味深に描かれていました。

彼女との逢瀬と別れが、彼の出家(22歳)の理由とも言われています。

早くして世捨人となった西行(義清)と同い年の清盛の栄古盛衰、そして、源氏の骨肉の争い、テーマは「諸行無常のはかなさあわれ」です。

心なき 身にもあはれは 知られけり、鴫たつ沢の 秋の夕暮れ」、「山家集」に収められた西行のこの名歌も、自然の情景描写と言うより、人の世の「あはれ」を謳っていると言えます。

人は、いつの時代も、自分の人生に何を求め、何に価値を見いだして生きるのかを自問し、そして「はかなさ」を知ります。 所詮人の一生なんて、正に「春の夢の如し」であることを。

自分の生き様に直球勝負。