失礼というより無知

※※※11月27日(日)※※※

キューバ共和国のフィデル・カストロ前議長が亡くなりましたが、全世界からカストロ氏に対する追悼のコメントが寄せられていました。

アメリカのオバマ大統領は、「キューバの国と国民の針路を変えたカストロ氏の死去は、様々な思いで受け止められているはずだ。 国民に及ぼしたとてつもない影響は歴史が評価するだろう」とコメントしました。

トランプ次期大統領は、「60年近く自国民を迫害した残虐な独裁者が死去した。 トランプ政権は、キューバ国民が自由を得られるよう全力をあげる。」と辛らつな追悼の言葉を浴びせかけています。

そんな中、26日に投稿された日本の首相官邸の追悼文に批判が集まっています。 以下に、この追悼文を書きます。

キューバ革命後の卓越した指導者であるフィデル・カストロ前議長の逝去の報に接し、謹んで哀悼の意を表します。  本年9月に私(安倍信三)がキューバを訪問し、お会いした際には、世界情勢について情熱を込めて語られる姿が印象的でした。 日本政府を代表して、キューバ共和国政府及び同国国民、並びにご遺族の皆様に対し、ご冥福をお祈りします。」というものです。

「ご冥福を祈る」という言葉は、亡くなった人に対して用いる言葉であり、亡くなった訳ではないキューバ政府や国民に対して使う言葉ではないという指摘です。

キューバ政府やキューバ国民に対してお悔やみを言うのなら、「ご愁傷様です」或いは、「ご冥福をお祈りいたします」と言うべきでしょう。

日本の最高機関である首相官邸が、キューバ政府やキューバ国民に対して、ご冥福を祈ったのは、大失態であり大問題だとの報道もありました。

実にその通りだと思います。 米国のトランプ氏の失礼さ以上に失礼な大失態。 

「失礼と言うより無知」、全くもう、嗚呼、恥ずかし。

国際的な儀礼に直球勝負。