滋賀県立玉川高校で、定期テストの問題原紙を教員がうっかり教室に置き忘れ、その問題原紙を見つけた生徒が、これをラインで流すという事件がありました。
この事件の発表の席で、校長は、これは教員のミスであり、ラインで流した生徒を特定しないと発言されました。
この発言を聞いていて、ふと、私が教員時代によく使っていた「人生シートベルト論」を思い出しました。
「運転手は、何故、シートベルトをしなければならないか」と言う問いに、大半の生徒は、「シートベルトをしていないと事故の時、自分が大怪我をするから」と答えます。
また、「シートベルトをしなくて大怪我するのは自分自身なんだから、シートベルトをする、しないは個人の自由、ほっといてくれ」という意見もよく聞きます。
このような時、私が生徒たちに説いていたことが、次の様な観点からの「人生シートベルト論」です。
「万が一、自分が車同士の衝突事故の加害者になった場合を考えてみよう。 被害者がシートベルトをしていなかったら、大きな事故になり、大きな事故責任を負う場合もある。
しかし、相手がシートベルトをしていてくれたら、事故被害が小さくて済み、自分の加害責任も小さくて済む。
シートベルトをするということは、自分が被害者となった時に自分の身を守るためだけでなく、加害者のためでもある。」
自分を加害者の立場に置き換えて、この事を考えるようにと説いていました。
これは、交通事故の話ではなく、校内生活や社会生活など、私たちの日常行動の基本は、常に「相手の事を考えて行動すること」だという観点から話していました。
玉川高校の事件、確かにミスを犯した教員が悪いのですが、それでも、やはり私は、これをラインで流したことの善悪だけは生徒にきちんと指導していただくことを期待しています。
社会での生き方に直球勝負。
