道州制と高校野球

※※※3月30日(土)議員会親睦行事※※※

道州制導入論では、「道州制では、完全自治を実現する。」と謳われ、住民と一体となって「地域主権型」の完全自治を目指すとしています。 そして、その前提として、「現在の市町村では、自治体とは名ばかりの自治が行われている。」としていますが、極めて失礼な考え方です。 また、「地域主権」という言葉も気になります。 憲法には「主権在民」と記されていたのではないでしょうか。

私は、この道州制が机上の空論のように感じられてなりません。 道州制導入により、様々な施策がどの様に変わるのかという疑問も噴出してきます。 学校がどの様に運営されて行くのかという観点も大事なことです。 先日、「道州制が導入されたら高校野球はどうなるの?」という質問を受けましたので、一例として高校野球の問題を取り上げてみたいと思います。

道州制導入論者は、道州制を導入しても高校野球は大きく変わらないと言います。 その理由として、春のセンバツ高校野球大会で導入しているブロック代表制を挙げ、「高校野球こそ道州制を先取りしている」と持ち上げて、都道府県制でなくとも問題ないとしています。 とんでもない論法です。

選抜高校野球入場行進

そもそも、高校野球は全国都道府県代表が戦う「夏の選手権大会」が先ず発足し、その後にブロックから代表校を選ぶ「春の選抜大会」が作られました。 夏の選手権大会は、高校野球最終学年で負けたらお終いのトーナメント方式に、その存在意義がある訳で、負けても選抜される大会とは、その精神が違うのです。

高校野球選手権大会入場式 

道州制で代表校を決める時、例えば近畿州で予選を行う場合、滋賀地域の高校と兵庫地域の高校が試合をするのでしょうか。 場所・日程的に無理です。 出来ないのなら、各地域で一次予選を行うのでしょうか。 そして、二次予選を行い、代表校を決定するのでしょうか。 そんな事するのなら、今までの各都道府県制度と何も変わりません。

そんな手続きや効率性より、高校野球はもう、日本の夏の風物詩になっている歴史的状況を重視すべきです。 日本人の先祖を敬うお盆の風習と共に、郷土を思い出し、郷愁を覚え、日本人であることを実感するイベントとして定着していることも事実です。 要は日本の、日本人の心情を無視した、机上の空論を強制する事への反感です。

果たして、道州制でどれだけの財政削減が図れるのか、どれだけ地域住民にとって有益性があるのか、更には、今日、一例として挙げた高校野球を始めとした教育制度にどの様な影響が出て来るのか。 140年余りに渡り続いてきた都道府県制度という地域アイデンティティーを、どの様な「正論」で改革するかと言うことです。

都道府県制度制度の下にある日本人の暮らしや精神を置き去りにした机上の空論では、失敗に終わるのではないでしょうか。

道州制の大義に直球勝負。