※※※1月28日(月)※※※
「インナーピース」という言葉が注目されています。 ご存じ、テニスの大坂なおみ選手が口にした言葉です。
直訳すると「内側の平和」ですが、転じて「平常心」という意味合いで使われています。
スポーツでは、このメンタリティーが重要な要素で、古くからあの手この手で選手達の精神修養をしたものです。
私の経験の中で最も衝撃的だったのは、広島商業高校の「精神野球」で、そのハイライトは夏の大会前に行われる「真剣の白刃渡り」です。
これは、先ず、選手達に「腹式呼吸」による精神統一をしっかり教え込み、上向きにセッティングされた真剣の白刃の上を歩くというものでした。
恐怖心で、白刃の上をこすったり、下手な体重の乗せ方をすると、選手の足裏からズバッと切れてしまいます。
この恐怖心を払拭するために、高度の精神修養を行うわけで、この経験だ大舞台で緊張しない平常心を養うというものでした。
大学1年生の時、実際に見せていただきましたが、見ているこちらの方が失神しそうでした。
この時3年生だった広島商業高校は、その夏、甲子園に駒を進め、作新学院高校の怪物江川卓投手を攻略して、見事全国優勝を果たしただけに、とても印象に残っています。
「精神野球」の真骨頂は、作新学院戦で江川投手から奪ったスクイズです。
これは、2ストライクまでスクイズの素振りを一切見せず、わざと2ストライクに追い込ませてからスリーバントスクイズを決行するという究極のスクイズです。
しかも相手は、豪腕の怪物江川ですから、打者の気持ちを考えたら如何ばかりかと思いました。
しかし、こ時の打者はなんなくスリーバンスクイズを決めました。 正に、広商の「精神野球」だと感嘆しました。
昔はこの様に精神修行や精神鍛錬で「平常心」を作り上げていたのですが、それは、作られたものであり、自発的なものではないなと考えていました。
そこで、私が高校野球の指導者をしていた時に心がけていた「平常心」、「インナーピース」の強化については、明日に。
インナーピースの強化に直球勝負。