自覚のない悪意

※※※4月16日(月)※※※

インターネット上の「投稿」に関する調査結果が先日、SNS上などで話題になっています。

情報処理推進機構(IPA)が公開した「2017年度情報セキュリティに対する意識調査」によると、インターネット上に投稿した経験のある人のうち、「悪意のある投稿」をしたことがある人は22.6%にも上るそうです。

投稿理由は「人の意見に反論したかった」などが上位を占め、投稿後の心理は「気が済んだ、すっとした」が最多の35.6%、10~20代が高い傾向が見られたそうです。

そこで、人が「悪意のある投稿をする心理や背景」について考えると、①過激な発言で注目を浴びたい、②誰かが傷つくことに快感を覚えたい、③ストレスの鬱積を晴らしたい、④他人を見下すことで自分のプライドを満足させたい等が挙げられます。

そして、これら様々な背景の中で、最も重要なポイントは正義感から生じる『自覚のない悪意』です。

本人は悪意とは思っておらず、それどころか『正しいことをしている』、『自分を守るためにやっている』と感じていることがあります。

人は誰でも、思想や価値観、生活スタイルなどに『自分基準』を持っており、自分にとっての正しさや常識があり、それに基づいて他者を判断しがちです。

しかし、インターネット上ではさらに多様な人の自分基準が集まりますので、当然、意見の食い違いや価値観の相違が出てきます。

そんな時、自分の常識が通じない相手に対し『正しいことを教えてやりたい』という気持ちが強くなることがあります。 私もこの様な気持ちを持つことが多くあります。

投稿や発信をする際には、『不特定多数の人に読まれることを想定しておく』、『責任の取れる内容かどうか、法律に触れる内容ではないかなどをよく考える』、『自分や他人の個人情報を出さないよう気をつける』といった注意点やルールを明確にしておくことが重要です。(ジャーナリスト:石川結貴)

私も十分に注意して発信していきたいと思います。

自覚のない正義感に直球勝負。