選挙で何を選択?

※※※10月5日(木)※※※

衆議院の解散は、止むを得ざる国家的必要の無い限り、党派的利害などの為に濫行(らんこう)すべきものではない」。

これは、「憲政の神様」、「議会政治の父」と呼ばれる政治家、尾崎行雄(1858~1954年)の言葉です。

憲政擁護の立場から、「時の内閣だけの考えで勝手に解散できると思い上がれば、政治が専制的になること」へ警告を発したものです。

衆議院の解散は「首相の専権事項」とされ、さも、首相が解散権を自由に行使できるかの様に言われていますが、解散ができるのは、憲法69条による「内閣不信任案」が提出された場合です。

これ以外での解散は、憲法第7条による「衆議院の解散は内閣の助言と承認に基づく天皇の国事行為」による解散とされています。

しかし、この解散は、予算案や重要案件が否決された場合や選挙後に重大な問題を提起する場合のみに限定され、「国民のために」行使されるるべきだとされています。

この観点から、度の衆議院解散は、解散の根拠が不明な「大義なき解散」と指摘されています。

一方、この解散に伴い、如何に大同団結・野党再編と言うものの、野党各党がそれぞれの党の理念をかなぐり捨てて離合集散を繰り返す姿もまた、「大義なき野合」と感じられました。

「これが政治、これこそ政治」と言われる方もおられますが、北朝鮮問題、経済・産業問題、年金・医療問題等々、日本に一日でも政治空白があってはならない緊迫した状況です。

この様な状況にあるにも関わらず、600億円とも言われる財源を投じて選挙を実施することや「党利党略・私利私欲の選挙合戦」をする事態は、私には理解しがたい政治状況でした。

選挙で何を選択するのか」について、武村正義元滋賀県知事・元財務大臣は、本日付けの朝日新聞滋賀版で「政党・人物」の2つの指標を挙げられています。

私は、政党とは、「政策・公約」、人物とは、「政治家としての資質・誠実公正な人柄」だと解釈しています。

この度の選挙では、いつも以上に、しっかりと候補者を見て投票したいものです。

直球勝負。