一般質問の内容②

※※※9月30日(土)※※※

昨日、一般質問2日目のトップバッターとして登壇しました。 質問内容は、①農業水利施設の維持管理に係る取り組みについて、②琵琶湖のマイクロプラスティック問題についての2点です。

画像に含まれている可能性があるもの:2人、スーツ、室内

琵琶湖のマイクロプラスチック問題」について、琵琶湖環境部長に伺う。

2015年6月にドイツで開催された「G7エルマウ・サミット」において「海洋ゴミに対処するための行動計画」が決議されたことで、「プラスチックゴミ」に加え、「マイクロプラスチックの問題」が国際的な社会関心事となった。

翌、2016年5月に日本で開催された伊勢志摩サミットでは、首脳宣言の中で、「資源効率性及び3R(Reduce・Reuse・Recycle)に関する我々の取り組みが、陸域を発生源とする海洋ごみ、特にプラスチックスの発生抑制及び削減に寄与することを認識しつつ、海洋ゴミに対処すること」が表明された。

また、同時に富山市で開催されたG7環境相会合では、エルマウ・サミットで合意された首脳宣言である「海洋ゴミに対処するためのG7行動計画」が再確認され、「プラスチックゴミ及びマイクロプラスチックが海洋生態系にとって脅威である」ことが正式に明記された。

プラスチックは全世界で1年間に約3億トンが生産されており、これは世界の石油産出量の8%に相当するが、このプラスチックの内、半分程度が容器や包装などの使い捨てのプラスチック製品として使われているとされている。

レジ袋、ペットボトル、お菓子の包装、食品トレー、コンビニの弁当箱など、我々の身の回りは多くの種類のプラスチック製品に囲まれおり、また、その量も多く、レジ袋だけでも一人年間約300枚、1世帯から毎日1kgのプラスチックゴミが発生する計算になると言われている。

資源や地球温暖化の問題も含めて、プラスチックゴミ問題は、現代社会が早急に対策を講じなければならないの喫緊の課題だと言える。

しかし、資源や地球温暖化の問題以上に懸念されているのは、プラスチックゴミが海の生物に物理的損傷を与えることであり、特に、マイクロプラスチックに吸着した有害化学物質が海の生物の体内に蓄積されることへの恐れである。

このプラスチックゴミやマイクロプラスチックの問題は、海洋だけに止まらず、私達が預かる琵琶湖にも同様の事態が起こる可能性があり、琵琶湖の保全に取り組む我々県民にとっても他人事では済まさない問題でもある。

この様な中、近年、琵琶湖におけるマイクロプラスチックの観測が、京都大学田中周平准教授を中心に続けられていたが、本年9月初旬に田中准教授が「琵琶湖でマイクロプラスチック検出を発表された」、との報道があった。

そこで、以下4点、琵琶湖環境部長に伺う。

(1)琵琶湖で検出された「マイクロプラスチック」の問題とは、そもそもどの様なことか、また、この問題に関する科学的な知見は、現在どの様な現状にあるのか。

(2)琵琶湖での「マクロプラスチック」の検出状況はどの様な現状にあるのか、また、どの様な課題があるのか。

(3)「マイクロプラスチック」が、人の健康被害や琵琶湖の魚など生態系に及ぼす影響について、どの様に分析しているか。

(4)「マイクロプラスチック」の問題に対し、県や県民はどの様に対応して行くべきか。 以上4点について、琵琶湖環境部長に伺う。

【まとめ】 琵琶湖からマイクロプラスチック検出」の報道が出さ現状は、いわば、「炭鉱内に置かれたカナリアが鳴き始めた状況」と言えるのではないか。 今、直ちに、影響が目に見えなくても兆候があれば、早急に対策を講じるべきだと考える。

近年、琵琶湖畔のゴミの大半はプラスチックゴミであり、そのほとんどがペットボトルである。 プラスチックゴミは強い日射と高温により、海岸でプラスチックの細片化が進み、マイクロプラスチックの生成が進むと考えられていることから、琵琶湖へのマイクロプラスチックの流入を減らすためには、湖岸のプラスチックごみの清掃回収活動が極めて重要と言える。

環境先進県を標榜する本県ならば、まずは、「プラスチックゴミ撲滅運動」や「プラスチックゴミポイ捨て防止に関する条例」等の取り組みを推進することが必要と考える。

そのためにも、マイクロプラスチックの環境への影響について、いたずらに不安を覚えることなく、正しく知り、県民ぐるみの適切な対応を行うことが重要である。

県当局は、これまで以上に、専門的に研究されている機関と連携を蜜にし、県民に的確に情報を提供して頂くことを期待している。

一般質問に直球勝負。