三方一両損の覚悟

※※※12月22日(木)※※※

落語「三方一両損」 ・・・ 大工の熊五郎が落とした三両入りの財布を、左官の金太郎が拾って届けます。

しかし、熊五郎は「俺を嫌って離れた金など要らん。」と受け取りません。 勿論、金太郎も「自分の金じゃない」と言って譲りません。

そこで、大岡越前守が登場し、この三両に自分の懐から一両を足して4両として、二人に二両づつを与えます。

熊五郎の3両は、2両となり1両の損。 金太郎は3両を拾ったのに2両となり1両減額。 大岡越前も1両拠出で1両の損となります。

三者それぞれに一両ずつの痛み分けで一件落着とする大岡裁き。 御存じ、「三方一両損」の一席です。

この落語は、金太郎の清廉さ、熊五郎の潔癖さ、そして、大岡越前の聡明さを例に出し、物事の一つの解決策を示しているのではないでしょうか。 

機体の欠陥が言われるオスプレイの事故で益々こじれる沖縄の基地問題ですが、この問題点について様々な人々が、様々な立場、様々な利害関係から、様々に主張しています。

曰く、「住民の安全を守るために普天間基地を移転せよ」、「辺野古の自然を守れ」、「近隣諸国から日本を守るために沖縄に基地を」、「沖縄だけに米軍基地を押し付けるな」等々。

「普天間か辺野古か」などと言うAかBかの2者択一ではなく、緊張関係を増す米・ロ・中を中心とする国際情勢は勿論、北朝鮮・韓国の動向、イスラム国によるテロ対策の観点も重要です。

さらには、日米安保の下で米国の傘に守られている日本の現状、我々国民も沖縄だけに基地を押し付けている現実も真剣に議論しなくてはなりません。

それを国民にきちんと説明して下さい。 沖縄だけの話にすり替えないで下さい。 沖縄への補助金を減らして締め上げるなんて手法を使わないで下さい。

私たち国民も1両損する覚悟はありますので。

大岡裁きに直球勝負。