天皇陛下の御意志②

※※※9月5日(月)※※※

天皇のビデオメッセージから。「その地域を愛し、その共同体を地道に支える市井(しせい)の人々のあることを私に認識させ、私がこの認識をもって、天皇として大切な、国民を思い、国民のために祈るという務めを、人々への深い信頼と敬愛をもってなし得たことは、幸せなことでした。  日本の各地、とりわけ遠隔の地や島々への旅も、私は天皇の象徴的行為として、大切なものと感じて来ました。」

そして、「象徴天皇とは、国民に寄り添うことである」、「天皇は元首ではない。 国民に寄り添う象徴である」とも述べられ、「全身全霊で日本国憲法に従い、国民を守ってきた」との自負も吐露されました。

しかし、このコメントは、安倍内閣と、その政権を支える「日本会議」への「お諫(いさ)め」であったのではないかとの指摘があります。

大日本帝国憲法を復活させ天皇を元首にしたい「日本会議」としては、天皇の「生前退位」は絶対に認められないという立場ですが、これに対する抵抗という見方です。

天皇の御意志による生前退位を認めるということは、天皇が「万世一系の天皇」という神話的な「地位」から、加齢などを理由に退職できる単なる「職位」になってしまうからです。

だから、「天皇は元首ではない。 国民に寄り添う象徴」という天皇の発言は、この日本会議の主張と真っ向から相反するという理論です。

これを説く識者の「我々は時が経(た)つと、天皇の『お気持ち』が日本会議への『お諫め』であったことに気づくはずだ。」との指摘に頷くばかりです。

天皇の御意志に直球勝負。