凍土壁作戦失敗

※※※8月16日(火)※※※

リオ五輪もいよいよ終盤。 日本選手の活躍が連日報道されてれいます。 そして、話題は、2020年の東京五輪に移ります。

しかし、7月に開かれた原子力規制委員会の有識者会合で、東京電力が福島第1原発の汚染水対策の「凍土壁」建設が失敗に終わったことを認めたとの報道はあまり知られていません。

2013年9月、安倍首相は全世界に向かって「フクシマはアンダー・コントロールされている。東京の安全は私が保証する」と断言し、五輪招致に成功したのに、これは大問題ではないでしょうか。

東電福島第一原発の現状は、山側から敷地内に1日400トンも流れ込む地下水の一部が原子炉建屋内に浸入して堆積した核燃料に触れるので、汚染水が増え続けています。

汲み上げてタンクにためようとしても間に合わず、一部は海に吐き出される。 しかし、これも間に合わず、タンクからまた汚染水が漏れ始めるという、アウト・オブ・コントロール状態でした。

そこで、経産省が東電と鹿島に345億円の国費を投じてつくらせようとしたのが、建屋の周囲に長さ30メートルのパイプ1568本を打ち込み、その中で冷却液を循環させて地中の土を凍結させて壁するという「凍土壁」構想でした。

凍土壁は6月にほぼ完成しましたが、汚染水がなかなか減らず、「壁になりきらず、隙間だらけで地下水が通り抜けている」と指摘されていました。

東電は「凍土が形成されていないかもしれない箇所にセメントを流し込む」などの弥縫策をとったが、時すでに遅く、遂に「完全遮蔽は無理」と告白しました。

つまり、安倍の大嘘を後付けのにわか工事で隠蔽しようとした政府・東電のもくろみは失敗したということである。

これが国際的に知れ渡れば、リオのジカ熱どころではない、選手の参加取りやめが相次ぐことは、容易に想像できます。

何より、放射能汚染水が、地球上の海水を汚染し尽くすとなれば、オリンピックどころではありません。 東京五輪は返上するしかないのではないでしょうか。

凍土壁失敗に直球勝負。