平清盛の見所

※※※7月6日(金)市内調査、市民相談※※※

視聴率低迷が伝えられるNHK大河ドラマ「平清盛」ですが、私は毎週大変興味深く、楽しく観させて頂いています。 NHKへの声援も込めて、私なりにこれからのドラマの見所を紹介させていただきます。

平清盛のポスター

まず、ドラマ全体としては、武士の政治への台頭を平氏と源氏の争いを通して描くものですが、ドラマの縦糸は清盛の「階級闘争を排し、交易による国づくり」、横糸に「女性が深い関わりを持つ貴族社会の権力闘争」が織り込まれています。 この中に、平安時代末期の文化や風俗を織り交ぜてあり、役者の演技力はさておき、見所は満載です。

私が最も惹かれるのは、権力者の隆盛と没落、栄枯盛衰の様です。 「奢れる者は久からず、ただ春の夜の夢の如き」と表される「人の世のはかなさ」です。 平氏と源氏も栄枯盛衰を繰り返します。 今日の勝者は、明日の敗者となる世の無常です。

白河法皇、鳥羽上皇、崇徳上皇、後白河法皇の確執が招く怨念政治。 平忠盛・清盛・重盛・宗盛、源為義・義朝・頼朝・義経を中心とした武士の権力闘争・源平合戦。 藤原摂関家と信西・西光などの朝廷中枢の権力闘争。  特に朝廷と武士の権力闘争に巻き込まれる女性達の権力闘争は涙を誘います。

待建門院璋子(白河法皇の寵愛女性、鳥羽上皇の中宮、崇徳上皇・後白河法皇の母)、祇園女御(白河法皇の寵愛女性、清盛の実母?)、池禅尼(平忠盛正妻、清盛の義母)、平時子(清盛の妻)、祇王・祇女・仏御前(清盛の寵愛を受ける白拍子)、建礼門院徳子(高倉天皇の中宮、清盛の娘)、由良御前(義朝の正妻、頼朝の母)、常磐御前(義朝の妻、義経の母)、静御前(義経の妻)、北条政子(頼朝の正妻)等々、それぞれにそれぞれのドラマがあります。

さて、今週はいよいよ清盛と義朝が戦う「平治の乱」です。 これに勝利した平氏は、朝廷の役職を独占し、「平氏にあらずば人にあらず。」と豪語する程の権勢を誇ります。 しかし、池禅尼の助命嘆願により、清盛は頼朝・義経に情けをかけます。 ここに、後の平氏没落の最大のスキがありました。

ドラマはこれから清盛の隆盛が描かれますが、実は平氏滅亡に向けてのプロローグでもあります。 これからが面白い「平清盛」。 是非、ご覧下さい。

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