多数決と合意形成

※※※11月28日(月)※※※

「合意形成的(コンセンサス)民主主義は、単なる多数決を超えて、国民の政治参加を最大化しようと試みるものであり、多数派の意思で複数の中から選択する多数決民主主義の先を行く」、と言われます。

多数決原理は、勝者がすべてを独占する「対決型」ですが、形成的民主主義は、合意形成はできる限り多くの観点を考慮に入れることが望ましいという価値観を持っています。

それは妥協の模索ですが、決してマイナスイメージではなく、積極的に協働し合い、よく調整しようとするプラスイメージです。

様々な利害集団を参加させ、その関係性を視野に入れ、共有し、調整して、幅広い合意を形成する方向を目指すものだからです。

それは、様々な方法で権力を共有し、拡散し、抑制しようとするシステムでもあります。

民主主義の質や優しさ、平等性、参政権、民主的代表制の深さと広さの点で、多数決民主主義よりはるかに優れていると言われます。

多数決民主主義が「アメリカ型」であるのに対して、合意形成的民主主義は「ヨーロッパ型」とも言われますが、ヨーロッパが、民主主義がはるかに成熟していると言われる由縁です。

直球勝負。