俳句の深い世界

2018-07-12

※※※7月12日(木)※※※

最近、私がはまっているテレビ番組にMBSの「」の俳句コーナーがあります。 それで、俳句の深い世界に魅入られているのですが、そんな中、興味深い番組がありました。

撮り貯めしていたビデオの中に、今年の2月26日(月)の深夜に放映されたNHK「超絶 すごワザ」(テーマは、AI人工知能)と人間の俳句対決)があり遅まきながら観ました。

その中で、次の2つの俳句を比べて、どちらがAI(人工知能)が詠んだ句なのかという質問がありました。 どちらがAIが詠んだ句か、分かりますか?

(a)酒飲みの 相づち溶けて 昼蛙  (b)又一つ 風を尋ねて なく蛙 正解は(b)です。 因みに(a)は俳句歴4年という芸能人の怍です。

句の優劣については、この二つの俳句を比較評価した3人の先生のうち、2人の先生は(a)の勝ち、女性の先生は(b)、AIの勝ちと判定を下したそうです。

そこで、改めて、俳句とは何か? そもそも、俳句とは5-7-5という僅か17文字の中に、「季語」と呼ばれる季節を表す言葉を入れて詠む世界最短の詩です。

更には、季語の重なりを避けることや作者の感動や感情を余韻として残すこと、「や」、「かな」、「けり」などの切れ字を入れて句にアクセントをつける事など細かい独特のルールがあります。

「古池や蛙飛び込む水の音」は、ご存じ芭蕉の句ですが、これを英訳した俳句が、「An old pond. ... a frog jumped in. ... the sound of splash .」です。

芭蕉の詠んだ句と同じ情景が表現されていますが、英語の方には芭蕉の句の様な奥深さに欠けます。

日本文による5-7-5という一定のリズムの大事さや、「古池や」の「」という「切れ字」が入ることによって、一瞬にしてその情景が目に浮かぶ独特の効果が分かります。

このため、AIに俳句を詠ませるためには、まず俳句のルールを徹底して学ばせる必要がありましたが、中でも、特に苦労をしたのが、「切れ字」の使い方であったそうです。

AIは、「深層学習」という人間と同じような思考回路の中で物事を覚えていくそうで、この時に大事なのが質の良い膨大なデータの蓄積です。

そこで、AI俳句の開発者たちは、数万句もの名句をデータとして蓄積し、AIに俳句を詠むむためのコツを深層学習させ、さらに、AIにAIが詠んだ句の評価をさせて、どんどん進化をさせていったといいます。

「水面に映る紅葉の風景」をテーマにAIと人間が詠んだ句を紹介します。 {AI}旅人の 国も知らざる 紅葉かな  {人間}ひざらしや 紅葉かつ散り 水に傷

「花火」をテーマとしたAIと人間が詠んだ句を紹介します。 これはどちらがAIが詠んだ俳句でしょうか? 解答は明日です。

(a)花火師や 夜の刻刻の 勢を見て (b)深海へ 降るらし冬の 花火とは

未来学者の予測によると、2030年頃までに、労働人口の約50%はAIに置き替わると言われていますが、その中には俳句の先生も入る筈だと言われています。

俳句の深い世界に直球勝負。

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