嗚呼、高校野球

※※※7月24日(日)※※※

122対0、これは、1998(平成10)年の第80回全国高校野球選手権記念青森大会で起きた、高校野球史に残る記録的なスコアです。

勝利校は、甲子園に出場経験がある東奥義塾高校、敗戦校は、深浦高校(後に高校再編で現木造(きづくり)深浦高校となった)でした。

当然ですが、この試合は一方的な試合となり、試合時間は3時間47分に及びました。

東奥義塾高校は、初回に打者42人が27安打を放ち39点を挙げたのを皮切りに、コールドが成立する七回まで計122点を取りました。

しかし、大差の試合にも関わらず、東奥義塾高校の選手は笑ったりふざけたりすることなく、長打狙いで大振りすると怒られており、両校とも真剣そのものだったと言われています。

地方大会では、5回で10点差、7回で7点差がついたらコールドゲームとなりますが、この当時、青森大会のコールド規定は七回以降の規定しかなく、この様な状況が生まれました。

93点差で五回を終えたグラウンド整備中、深浦高校の監督は試合続行でけが人が出ることを心配して、選手に「試合をやめるか」と尋ねましたが、選手達は「やる」と答えたので続けたそうです。

かくして試合は続けられ、七回コールドで終了。 翌日、試合結果が報じられると「そこまでやり込める必要があったのか」などと議論を呼びました。

深浦高校の選手の弁です。 「疲れ果てるまで懸命にやってくれた東奥義塾高校の選手を悪く言う人もいて、申し訳ないとすら思う。

1対0の敗戦も、122対0の敗戦も同じ敗戦です。 これもまた、高校野球です。 明日から、第100回記念全国高校野球選手権滋賀大会も終盤戦、ベスト8の登場です。

高校野球に直球勝負