何年か前の事ですが、ある新聞に、 新成人にまつわる言葉として「可惜身命(あたらしんみょう)」が紹介されていました。
「可惜身命」とは、「体や命を大切にすること」です。 「可惜」=「あたら」は、私達も良く使う「あたら若い命を・・・」の「あたら」で、「惜しくも」といった意味です。
「可惜身命」の反対の言葉は、 「不惜身命(ふしゃくしんみょう)」=「自分の身体、命を大切に生きるが、 信じる道を究めるためには、身体、命を惜しまない。」です
この言葉は、貴乃花が横綱に昇進した時(1994年)、 昇進伝達式の使者に「相撲道に『不惜身命』を貫く所存です」と口上を述べた事で知られています。
前年、大関に昇進した時の挨拶は、 「今後も『不撓不屈(ふとうふくつ)』の精神で、力士として 相撲道に『不惜身命(ふしゃくしんみょう)』を貫く所存でございます。」 でした。
「不惜身命」は、もともと仏教用語で、 「仏道を修めるためには、みずからの身体、 命もかえりみない。」ことを意味します。
ちなみに、この「 不惜身命」という言葉は、俳優の緒形拳さんが大切にされていた人生訓だったようで、貴乃花関は緒方さんから、この言葉を貰ったと言われています。
ここのところ、テレビのワイドショーの主役となっている貴乃花親方ですが、頑として姿勢を崩さないのは、これらの人生観が自身の血肉になっているのでしょうね。 頑張れ、貴乃花。
大相撲改革に直球勝負。