野球は9回二死から

※※※8月18日(金)※※※

今日行われた、第99回全国高校野球選手権大会の3回戦、明豊(大分)対神村学園(鹿児島)は、 延長十二回に及ぶ激闘の末、明豊が神村学園を9-8で下し、8強入りを決めました。

この試合は、甲子園球場での高校野球の怖さ、野球の醍醐味が満載でした。

神村学園は5-2とリードされた九回2死二塁から3連打で同点に追いつき、延長戦に突入しました。

そして、5-5で迎えた延長十二回表、遂に神村学園は2死満塁からセーフティスクイズを敢行し、これに相手の悪送球が重なり3点をリードしました。

神村学園からすれば、正に地獄から天国へと登りました。 一方、明豊からすれば、天国から奈落の下へと転落した状況でした。

しかし、ここからが野球の面白いさ、怖さです。

地獄に落ちた明豊は、延長十二回2死を取られてから2連打と四球で満塁とし、相手投手の暴投と9番打者の左前打で同点とし、さらに満塁から押し出し四球で白星を掴みました。

高校生は、負ければその時点で3年生は引退しますので、とにかく必死で野球に取り組んでいます。 最後まであきらめません。ここがプロ野球との大きな違いです。

ですから、予期せぬ展開が待ち受けています。 例えば、サッカーの試合で、残り1分で3点差はひっくり返えせません。 しかし、野球では他のボールゲームと違い、一発逆転があります

野球の試合で最も面白いのは8-9の試合だとよく言われますが、今日のこの一戦は、野球の面白さ、怖さ、醍醐味を味あわせてくれる内容でした。

実は私も膳所高校野球部の監督をしていた時、勢多工業高校を相手に、九回2死、2ストライク0ボールから3点差をひっくり返して勝利した試合があります。

一方、九回2死から逆転負けしたことはありません。 しかし、1回の表に6点を先取しながら、6-7で負けた試合はあります。

野球は9回から」、正に名言です。 人生も。

野球の醍醐味に直球勝負。