綸言汗の如し

※※※6月27日(火)※※※

「論語」の一文からです。

「政治で最も大切なことは何か」という弟子の問いに、孔子は「必ずや名を正さんか」と答えます。

「言葉の意味が混乱すれば、刑罰など統治は乱れる。人々は正しい言葉に従うものだ」と、言葉を正しく使うことが統治の基本であることを説きます。

政治家の言葉は重い。「綸言(りんげん)汗のごとし」とも言われるように、統治者の口からひとたび発せられた言葉は取り消すことはできません。

しかし、最近の我が国首相の答弁姿勢や言葉遣いは目に余るものがあります。

首相は5月、読売新聞のインタビューで「2020年に新憲法施行を」と発言し、国会で追及されると「読売新聞を熟読していただきたい」と突き放しています。

「森友学園や加計学園」を巡る問題では、批判的質問には「印象操作だ」と直接答えず、一方的な持論を展開し、あらんことや野党攻撃に終始しています。

今日は、「加計学園問題」に関連し、「岩盤規制で1穴を開けたので、これからは獣医学部解説を希望する場合は、どんどん作る」と言い放ちました。

政治家の無責任、軽率・軽薄、責任転嫁発言の極みです。 もう世も末かと感じる一方、将棋の藤井聡太君の活躍と言動には頭が下がる思いで、涙が出てきます。

一言の重さに直球勝負。