昨日、第45代アメリカ合衆国大統領に就任したドナルド・トランプ氏(70歳)の大統領就任式典が盛大に行われました。
その就任演説では、「アメリカ第一主義」、「アメリカ一国主義」を強調、そのために「一つの国家、一つの国民としての団結を」と呼びかけました。
しかし、今や、一国主義は通用しない時代。 自国の利益を守るためにも、他国との協調路線を選択すべしでしょう。 まさに、「急がば廻れ主義」でないとダメ。
演説の最後は、第40代大統領ロナルド・レーガン氏の「Make America Great Again」を引用し、このトランプ主義を締めくくりましたが、トランプ博打の御開帳とならないことを祈るばかりです。
さて、大統領就任演説(Inaugral Address)と言えば、私は1961年1月に行われた第35代大統領J・F・ケネディーの大統領就任演説が最も好きです。
「米国民諸君、国があなたたちのために何ができるかではなく、あなたたちが国のために何ができるかを問いかけよ。」( And so、my fellow Americans, ask not what your country can do for you, ask what you can do for your country. )です。
でも、これには続きがあります。 それは、演説の最期の一節で「世界中の市民諸君、米国があなたたちのために何をするかではなく、我々が共に人類の平和のために何ができるかを問いかけよ。」( My fellow citizens of the world, ask not what America will do for you, but what together we can do for the freedom of man. )」です。
45年も前に授業で暗記させられたものですが、未だに覚えています。 米国大統領ともなると、自国だけでなく世界に向かってグローバルな演説をしなければならないものだと感じました。
今でも、このケネディーの演説は、米国民と世界に向かって、自由の尊さを訴え、大きな困難に立ち向かう勇気と自己犠牲の精神に灯を付けた世紀の名演説だと思っています。
20年ほど前、米国に教育研修に行った時、どの中学校にもこのケネディーの演説文が掲げてありました。
この演説内容は、今の日本の教育に最も欠けている視点、子ども達に教え込まなければならない「真の民主主義の根本」かも知れません。
大統領就任演説に直球勝負。