甲子園誤審の背景②

※※※8月24日(水)※※※

今夏の甲子園で起こった審判の誤審問題を検証していますが、今日は、この一連の狭殺プレーで誤審を招いたと思われる背景について挙げてみます。

3塁手のプレー位置・・・本来この様なプレーが起こった時、3塁手は3塁ベース上でプレーすべきですが、この時は3塁ベースより約1m程右に立ち、捕手が3塁走者を3塁ベースに追い込むのを見ていました。

この様なケースへの対応として、私が指導していたことは、先ず、捕手は絶対に本塁付近でプレーしないために3塁走者を3塁ベースへ追いやることです。

3塁走者を3塁ベースへ追い込んだ時、2塁走者が3塁ベース上にいるのを見たら、3塁ベース上にいる3塁手にボールを送り、3塁手はボールの入ったグラブで2塁走者にタッチすることです。

一旦、3塁ベースの占有権の無い2塁走者を殺しておき、次に3塁走者を殺しにゆく訳です。 その意味において、この場合、3塁手が3塁ベース上にいなかったというのは間違いです

2塁走者の行動・・・3塁・本塁間で挟殺プレーが発生した場合、2塁走者は3塁走者を助けるため、敢えて、2塁・3塁間で挟まれるようにしなければなりません。

それは、この間に3塁走者が本塁へ帰れる可能性が出てくるからです。 だから、3塁走者が3塁ベースへ追い戻された時点で、2塁へ戻らなければなりません

ただし、2塁走者と3塁走者の走力に差がある場合、どちらを走者として残すかと言う選択をする場合は、この限りではありません。

審判団の説明責任・・・このような疑義のある判定の場合、少々時間がかかってもビデオ判定などで確認することが重要ではないでしょうか。 その結果、審判の見落としがあれば、堂々と訂正したら良いと思います。

これを、判定の威厳を盾に訂正しないことの方が有害です。 純粋にプレーしている球児たちの信頼を裏切るような誤審とこれを素直に訂正しない審判に、「高校野球は教育の一環」を標榜する権利があるのでしょうか

このことは、高等学校野球連盟、大会本部の事後処理の不手際をみていても同様の感をもちました。 高校野球は教育の一環です。 大人たちの真摯な対応を球児達は観ていたのではないのでしょうか。

以上が、今夏の甲子園で起きた誤審に関する感想です。 皆様、いかがでしょうか。

高校野球に直球勝負。